棚板をつけてデッドスペースをなくす。

公開日:2019年6月11日 更新日:

わざわざ収納するための商品を買ってこなくても、いまあるところに棚板を取り付けるだけで、収納スペースがアップするところがけっこうあります。労力はそれほどでもないですが、効果は絶大です。収納スペースの拡大を考えるときに、真っ先に考えたいところです。たとえ家屋が広かろうと、整理するに越したことはありません。

押し入れに棚板をつけて、収納スペースを作り出す。
押し入れに棚板をつけて、収納スペースを作り出す。

棚板の取り付け方

すでにそこは、収納スペースになっていて、上部のデッドスペースが気になるような場合は、棚板の取り付けは効果的です。物置き、押し入れ、すでにある収納棚の仕切りまでさまざま活用できます。

取り付ける場所や広さ、棚板の上にどれくらいの重さのものを置くかによって、棚板の取り付け方、材料、棚板の支え方を変えるようにするのがベターです。棚板の上に主に服を置くのか、布団を置くとか、本なのか、書類なのか、食器なのか、小物なのか、・・・で違ってきます。

見栄えを大事にしたいのであれば、それも頭に入れておきます。場合によっては塗装もやってもいいかもしれません。

棚板をどうやって支えるか

棚板をどうやって支えるか、ここが一番大事なところです。接着剤だけ、から始まって、クギやネジを使う、棚ダボをつける、棚板の下に横木をつける、L字金具やT字金具をつける、棚受けをつける、角材で枠組みをつくる・・・。強度の違いとともに、見栄え、作業の難易度、費用も変わってきます。棚レールと呼ばれる金具を壁などに取り付けて棚板を載せるという専用の器具もあったりします。

軽いものを載せる飾り棚のようなものであれば、クギだけでいいでしょうし、本や食器のようなものであれば、金具でしっかり固定したほうがいいです。

ともあれ、取り付ける場所と、棚板の上にどれくらいの重さのものを置くか、見栄え、費用も含めて決めていくことにします。以下、取り付け例で利用している材料は、ホームセンターで簡単に手に入るものばかりです。

りんご箱を本棚にしてみる(棚板取り付け例)

まず、小さいものから、試してみましょう。りんご箱に棚板をつけて本棚にします。本は集まるとわりと重いので、その重さに耐えられるようにしてみます。支え方は、棚板の下に横木をつけるようにします。棚板は野地板と呼ばれるものを利用します。

指金を使って線引きをする。

野地板を棚板の幅で切断する前に線引きしているところ。組み立てる前の、線引きと切断の正確さが大事。これがいい加減だと出来上がりもそれなりになる。線引きには指金を使う。

線に沿ってノコギリで切断する。

棚板にする部分を切る。同じように、棚板の下に置く横木も棚の長さに切る。棚板は野地板、横木は、1.2×1.5cmの角材を使用。

ドライバードリルで下穴をあける。

横木をネジでとめるために、反対側からドライバードリルで下穴をあけておく。横木のラインに合わせて、線引きをしておき、それに合わせてネジを打ち込む位置を決める。

ドリルドライバーで木ネジを打ち込む。

横木にはボンドでつけをした上で、木ネジを打ち込む。この裏側に横木があり、それを支えながらネジを打ちんでいる。

木ネジを打ち込んだ横木。横木を取り付けるところには、事前にしっかり線引きをしておいてある。

棚板をセットする。写真では見えにくいが、野地板は一枚では奥行の幅が足りないので、2枚つなぎ合わせにした。

もっとも、軽い小物を置くくらいならば、棚板の下に横木を付ける必要もなく、棚板の側面にボンドを塗って、直接、ネジや釘を打ってもいいでしょう。

そのほか、棚板の取り付け例

小物置き場をつくる

押し入れも使い方によっては何とかしたいところです。棚板をつけて、ざっくりと空間を半分に仕切れば、スペースも有効活用できます。棚板の上にはトイレットペーパーやティッシュペーパーなどかさばるけれども、あまり重くないものが置けるようにしてみます。

小物を置けるように、押し入れを棚板で半分に仕切る。

下に何かを置いていっても上部がデッドスペースになってしまう。このままでは、あまり使い勝手がよくない。

奥が角材で、手前がT字金具で固定している。

棚板をつける。棚板を下から撮った写真。奥は角材で、手前はL字金具で棚板を支える。角材は3×4cmの角材。手前に角材を使うと出っ張ってしまうので金具にした。棚板は厚さ1㎝のベニヤ板。

棚板をつけたところ。

これで、 押し入れの中がすっきり整理できる(はず)。

布団置き場をつくる

来客用の布団をしまうスペースを作り出すため、押し入れに棚板をつけて、収納スペースを作り出しました。

押し入れに棚板をつけて、収納スペースを確保する。

高さ250cm弱のスペース。このままでは、使い勝手がよくない。上部に布団、下部に布団干し台を置くことを想定してスペースを区切るようにする。

棚板をしたから見たところ。角材で枠組みをつくって、その上に棚板を置いている。

棚板をつける。棚板を下から見た写真。角材で枠組みをつくって、その上に棚板を置いている。角材は3.5×4.5cm。棚板は 厚さ1cmの ベニヤの板。木ネジで固定する。

押し入れを二段に仕切る。

布団をおくことを想定してしっかした枠組みにした。この空間をすべて棚板で区切ると奥に置いたものに手が届かなくなるので、棚板の幅は布団がおけるだけの幅にする。棚板の高さは、布団干し台が収まるような高さにする。

状況も使い方も皆それぞれ違いますから、棚板を支える方法も臨機応変にやっていきたいものです。

応用例

キッチンスペースを拡張させる

これは、収納ということではりませんが、三角の棚受けを取りつけて、棚板を載せました。狭いキッチンにモノを置くスペースを確保した例です。

狭いキッチンに棚板を置いて、スペースを拡大した。

厚さ18mmのパイン集成材をウォールナット色に塗装して棚板とした。色がほかの場所と少し違うのはご愛嬌。

三角棚受けで、棚板を支える。

三角の棚受けで、棚板を支える。全長が180cmあるので、真ん中ほどにL字金具で補強した。

田舎暮らしでは、広い家屋が多いので収納スペースに困ることもないかもしれませんが、棚板をつけて収納スペースにするというのは、案外活躍の場があります。状況に合わせて、取り入れたいところです。

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執筆者:有賀知道

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