東京にいたときは、月極め駐車場には水道もありませんし、そこで洗車している人も見たこともありませんでした。専門店に洗車してもらのが手っ取り早かった。田舎では、洗車しに行くよりも、庭でササっと自分で洗車したほうが手っ取り早いかも。1時間ほどで済みます。たまには、妻の車を洗車して点数を上げておきます。
お隣さんの旦那さんが、奥さんの車を洗っている姿がよく目に入ってきていました。そのたびに「ほんと優しくっていいわねェ~~」と妻は嫌味な目を向けてきます。
わかりました、やればいいんでしょう!
洗車時の注意点:高圧洗浄機は使わない
ざっくりと洗車するときの注意点と流れを確認してみます。まず、注意点とすれば次の2つを押さえておきたいです。
- 晴れた日の日中にしない。
- 水圧で汚れを飛ばそうとしない。
晴れた日は、ついつい洗車したくなってしまいますが、水がすぐに乾いてしまう状況はよくありません。水ですすぐ前に洗剤が乾いてしまえば、黒ずみの原因になったりします。
田舎に引っ越してきて、自分で洗車しようと思っていた時に、まずやったことがケルヒャーの高圧洗浄機を購入したことです。通販CMを見てしまったからです。高圧洗浄機による車汚れの落としっぷりの見事さに、つい買ってしまいました。
しかし、水圧で汚れを飛ばそうとするのは車に良くないようです。本来、水が入らない設計になっている部分にまで水がしみこんでしまうこともありえます。水流で小石や砂が飛ばされ、細かい傷がボディーにつく原因にもなります。タイヤ・ホイール周りは特に良くない。ブレーキやサスペンションは濡らすのさえできるだけ避けたほういいほどです。カーケアジャパンの平賀さんという方が言ってました。ともあれ、水圧で汚れを飛ばそうとしないことです。
高圧洗浄機は、残念ながら、バケツでシャンプーを泡立てるときだけの出番です。泡立てる必要のない中性洗剤なんかを使うときには出番自体がなくなります。(ちなみに、すでに買ってしまったケルヒャーは、洗車以外のところで、外壁の掃除のときなどに活躍しています。)
洗車の大まかな流れ
- タイヤ・ホイールを洗う(水洗いする。洗剤とスポンジで洗う。すすぐ)
- ボディー・ウインドウを洗う(水洗いする。洗剤とスポンジで洗う。すすぐ)。水がすぐ乾くような状況なら、車体を何分割かしてやる。
- 全体を水でよくすすぐ。
- 拭く
- 車内の掃除
タイヤ・ホイールから洗うのは、汚れが付きやすい部分だからです。まずは汚れのひどいところから手を付けます。
洗剤としてカーシャンプーを使う場合、洗浄力が強いですが、すすぎ残しがあるとボディーに負担がかかりますし、乾燥した際に、黒ずんで塗装にこびりつくこともあります。よくすすぐようにしたいところです。
用意するもの
洗剤 | カーシャンプー。コーディング車用シャンプー。 中性洗剤。状況に合わせて選ぶ。 |
バケツ | 洗剤を水で薄め、洗浄液をつくる。 |
スポンジ | 目の細かいものが車体に傷をつけなくていい。ボディー用とタイヤ・ホイール用で分ける。スポンジの代わりに、マイクロファイバークロスを使う手もある。 |
手袋 | 汚れを落とす効能が強いカーシャンプーは、薬剤も強いので手荒れ防止に。中性洗剤の時も使ってもいい。タイヤ回りなど汚れのひどいところにもあると便利。 |
ブラシ、ヘラ | 細かいところの掃除。手の届きにくいところの掃除。状況に合わせて、ブラシや筆、コップ洗いようブラシ、ヘラなどを使う。 |
クロス | 極細繊維を使って作られたマイクロファイバークロスがお勧め。拭き上げ用。普通のタオルでは傷がつく。マイクロファイバークロスはスポンジの代わりに使うこともできる。 |
水道 | シャワー付きのホース。高圧洗浄機は不要。 |
車の購入時に何らかのコーディングをする場合が増えています。コーディングの効き目が強いうちはコーディング車用シャンプーを使います。これは中性でコンパウンドを含んでいません。コンパウンドとは、ボディ表面についた傷を消すために使用される研磨剤のことです。コーディング車用シャンプーは、弱めのシャンプーと言えます。一般的なシャンプーは洗浄剤が強めなので、コーディング車には不向きです。
コーディング車は、アルカリ性洗剤とは相性が悪いので中性なのですが、中性の台所用洗剤などでも十分大丈夫です。下水に流すにしても中性なので環境への負荷が少ないのもありがたい。
それでも、コーディング施工から時間が経った車には、汚れ落としとコーディング保護をかねるシャンプーもあるので、そうしたものを利用するのも手です。
ちなみに、コンパウンドの傷消しの原理は、車のボディについた微細な凹みである傷周辺をなだらかにすることで傷を目立たなくする仕組みです。ホワイト色用はコンパウンド成分が多めのようです。
コーディング車用シャンプー以外では、コンパウンド成分が含まれているシャンプーが使われることが多く、キズ消しシャンプーとも言われています。
作業工程1:タイヤ・ホイール
水洗いでほこりを落とす
タイヤ・ホイールは水をバシャバシャかけないように注意します。特にブレーキローターと言われるところは錆びやすい。ホイールの内側が汚れていると言って、勢いよく水でバシャバシャやるのは厳禁です。わが家には、シャワー付きホースがないので、すでに買ってしまった高圧洗浄機を高圧にしないで使用しています。
ホイールの内側にまで水がバシャバシャ行かないようにシャワーする。
洗浄
シャンプーを泡立てます。シャンプーは車体とスポンジの摩擦を軽減する役割を持っているので泡だてるようにします。洗剤が長時間つかりすぎないように注意したいので、タイヤ・ホイール1ヵ所の洗浄が終わったら、すすぎをするようにします。
シャンプーを泡立てる。高圧洗浄機の出番はこれくらい(なくてもいいが)。洗浄液を濃くしすぎる必要はない。説明書通りに希釈する。
スポンジにシャンプーをつけて洗う。
足回りは汚れが強いので、あまりにも汚れがひどい場合は、洗剤をつけて洗う前に、水とスポンジで大まかな汚れを落としておくといいです。
細かいところは、スポンジを小さく切ったものを使ったり、ブラシなどを使います。マイクロファイバークロスや、ヘラなどにマイクロファイバークロスを巻いたものを使ってもいい。
水ですすぐ
すすぐ時も、ホイールの内側にまで水がバシャバシャ行かないようにシャワーする。
洗う・すすぐを、他の3カ所のタイヤ・ホイールでもやっていきます。
作業工程2:ボディー・ウインドウ
まず、タイヤ・ホイールで使ったバケツはよく洗ってから使います。
大まかには、水洗い・洗浄・すすぐと、タイヤ・ホイールと同じ流れです。ボディーの上から下に洗っていっていきます。逆だとダメですよね。
水が乾きやすい状況のときは、洗う場所を区切っておいて、洗ったそばから、水で流していくくらいやったほうがいいかもしれないです。シャンプーが乾いてしまうと跡になってしまいます。
場所の区切り方は、水の乾き具合や汚れの状況をみて適宜決めていけばいいでしょう。下部の汚れがひどいような場合は、スポンジを変えることもしたほうがいいかもしれません。
水洗いでほこりを落とす
シャワーは、上部からかけ始め、上部が終われば、側面へと進んでいく。
洗浄
タイヤ・ホイールで使ったバケツは良く洗った後、新たにシャンプーを泡立てる。
上の部分からスポンジ洗いを始める。スポンジは弾力があるのであまり強く押し付けすぎないように注意。広い面なら、指よりも手のひら全体で。
洗剤が乾きやすい場合は、洗ったそばから、こまめに、すすぐようにする。
汚れが多い場所では、こまめにスポンジを洗う。下部の汚れがひどい場合は、スポンジを変えてもいい。
洗剤が乾きやすい場合は、洗ったそばから、こまめに、すすぐようにする。
細かいところ洗浄
細かい部分は、スポンジを切ったものや、ハケ、ブラシなどを使う。マイクロファイバークロスにヘラなどもいい。
スポンジで洗えないようなとこは、洗剤をつけたマイクロファイバークロスで洗ってもいい。
水ですすぐ
洗剤が長時間放置されて乾かないように、その都度すすいでいたが、最後によく全体をすすいでおきます。特に、強いシャンプーを使った場合は、より丁寧にすすぎます。
最後のすすぎも、上部からシャワーし始め、上部が終われば、側面へと進んでいく。
拭き上げる
マイククロスで拭き上げる。水滴が残らないように、一方向に拭いていくのがコツ。
本来なら、ウォータースポットやイオンデポジットにならないように、水滴を残さないように拭き上げるのがいいのでしょうが、ここまではやらないことも多いです。わが家は、車庫がないので車は野ざらし状態ですし、この車はだいぶ使い込んでいるからです。
このあたりは、それぞれの状況に合わせてされればいいでしょう。
車内掃除など
車内の清掃は、ハンディ掃除機などでやって完了です。思いのほか、食べくずや何やらで汚れています。洗い始めてから、1時間ほどで作業は完了です。
頑固な汚れにきくパーツクリーナー(主成分はアルコール)や、油膜取り、タイヤの艶出しスプレー、などは必要に応じて使うといいでしょう。
今度は逆に、お隣さん宅から「お隣の旦那さんは奥さんの車にワックスまでかけてるみたいよ。ほんと優しくっていいわねェ~~」と言われるべく、コーディングやワックスについては、またの機会に試してみることにします。
参考資料 『洗車のテクニック&メンテナンス』監修:カーケアジャパン