穀物やイモ類などある程度の量を作って長く保存しておきたいものは、うまく保管できなければすべて台無しです。うまく保管できれば必要に応じて食べたり販売したりできます。
春まで持たせたいなら土の中に埋めろというが
里芋は、暖かい地であればそのまま畑に放置しておいて必要なときに掘り起こしていけばいいようです。ただ、ここは、マイナス10℃になるくらいなのでこの方法は使えません。里芋の保存は7~10℃と言われています。
寒い所では穴を掘ってその中に里芋を埋め戻していきます。ご近所さんでもそうしている人もいます。周りの人がどうやっているか、それに倣うのが一番安全ですね。
里芋が食べられるような状況になって以降、家族で食べる分や人にやる分だけその都度掘っていましたが、霜が3回ぐらいおりるまでは他のものは掘らずにズルズルきてました。近所の人から里芋いつ掘るんだい、と何回も言われそうな雰囲気が濃厚になってきたので80株ほど一気に片付けてしまします。
普通なら畑の隅にでも穴を掘ってやるところです。でも何せ寒いので、けっこう穴をでかく深く掘って土を厚くかけたりして保温してやらないとならないでしょう。これはこれで大変です、しかも、これ、食べたいときに取り出すのにも一苦労です。土も凍っていまうほどの寒さですし。トタンやらワラやらで土が凍るのを防いだとしても、いちいち寒い中で取り出して元に戻す作業も苦労です。
しかしラッキーでした。先日からハウスが借りられることになったので、その端っこの一部を保管に使えます。温度は問題ないし、雨水に濡れる心配もないし取り出すのも楽だし、これで、随時、食べたり販売できます。
状況に合わせて保管の仕方を考える
状況はみな違うので、利用できるものを利用しながらという感じですが、低温過ぎれば枯死や腐敗、高温過ぎれば発芽などの品質劣化をある程度は想定しておいたほうがよさそうです。
途中で芋がらにするためにズイキも収穫していたのでちょっと寂しい感じ。掘り起こす前の風景。
スコップで掘り起こした後の風景。粘土質の土壌での里芋栽培。土がベットリついているので重い。しばらく放置して土が少し乾くのをまつ。なるべく親芋と子芋を離さないように土をとる。
ハウスの中に運び入れて再度しばらく放置。2日間ほど。ここでもなるべく親芋と子芋を離さないようにする。
隣の作物の水やりのときに、水が里芋のほうへ流れ込まないよう畔シートで区切るようにする。そのために畔シートをはめこむための溝をツルハシでつくっているところ。
畔シートを溝にはめ込んだところ。これで多少は水防止の効果があるだろう。ハウスで雨水の侵入の心配がないのはありがたい。
穴を掘って、里芋を入れたところ。穴を深く掘るのはけっこう体力がいる。頭のほう(ズイキがあったほう)を下にして埋めていく。
波板で覆ったほうは深く掘ったほうで、来年の種イモにも使えるようにしっかりとした。ビニールシートのほうは浅く掘って軽く土をかぶせる程度で簡単に取り出せるようにした。
ハウスの中なので穴を掘って里芋を入れて土をかけて、で終わりですが、露地の畑ならそうはいきません。もっと厳重に寒さ対策をしないとだめでしょうね。逆にハウスでの心配点は、暖かすぎて休眠が打破されて芽が出やすくなってしまうことのほうかもしれません。そうなので、厳寒期は写真のように波板の表面は黒の色でいいでしょうが、12月ぐらいならひっくり返して白色の面を上にしておきました。
追記:その後どうなったか
このやり方で問題なく厳冬期(ここ10年で一番寒かった!)を乗り越えられました。食用分にするだけでなく、種イモにもしました。防寒対策あれこれ で少し触れています。