ようやく自家採種までこぎつけました。インゲンは9月3日に初収穫をして1か月以上は収穫していました。枯れるのをまってからの種採りです。
枯れるまで案外時間がかかる
9月3日から週に1,2回 収穫していました。10月末ごろまで楽しんでいました。いよいよ自家採種になります。
10月31日。この少し前あたりから、形のよい莢を収穫せずに残すようにした。
11月21日。一週間ほど前から枯れた莢をとるようにする。莢をゆすればカラカラと音がする。
12月12日。まだ枯れきっていないものもあったりするが、莢を採って違う場所で乾燥させるようにする。
枯れるまでけっこう時間がかかります。今回はこの場所に次に何か植えることはしませんが、何か植えようと思っても心配ないのが自然農のありがたいところです。
有機農家には自家採種をしている人も多いが、自家採種をするためには、植物が種をつけるまで、畝に植えておかなければいけない。栽培目的の畑では、収穫が終わったら次の作物を植え付けるため、採種株を移植する必要がある。一方、畝を耕す必要のない自然農は、野菜の花が咲いて種ができるまで植えておいても、その足元で次の野菜をつくることができるので、自家採種向きの栽培方法とも言える。
『畑から宇宙が見える 川口由一と自然農の世界』(新井由己・著、宝島社新書、2014年)
莢と種を乾燥させる
植物の発芽に必要な3要素があります。「水、酸素、温度」です。ということは、自家採種したものはなるべく逆の状態で保存しておけばいいということです。中でも乾燥は大事です。カビが出にくくもなります。
まずは、枯れてから刈り取った莢を直射日光に当てて乾かします。
直射日光に当て莢がよく乾いたら種を取り出す。
種は日なたで干し、さらに陰干ししてよく乾かす。
保存容器には、名前と採種年月を記入しておく。
丁寧にするならば。
量の多い豆類や穀類は、ペットボトルに9割ほど爪、フタを半開きにして1カ月ほど置く。種が呼吸してビンの中が二酸化炭素で満たされ、その後密閉すれば種の消耗も少なく虫なども入らない。
『自給自足の自然菜園12カ月』(竹内孝功・監修、新田穂高・著、宝島社、2016年)
温度変化の少ない冷暗所に保管。冷蔵庫でもいい。
種について、「たねのがっこう」主宰者の岡本さんは、販売されている種は多くの肥料を使って育てることが前提のため、自然農法の畑には合わないと自家採取を勧めています。
植物たちの記憶力や適応力はすごいんです。その畑にふさわしい栄養の使い方や根の生え方も、わかってくる。タネ採りを続ければ、それまで想像もできなかったくらい、収穫量が上がってきますし、栽培もしやすくなってきます。ですから、ぜひタネ採りをしてほしいですね。どんなタネでもいいですが、できれば交配種よりは、固定種で始めてみてください。