採るタイミングを逸して熟しすぎたトマトで種採りしました。種採りした後、交配種だと気づきましたが後の祭りです。でも、交配種で種採りする意味もないわけではありませんでした。
種採りした後、交配種だと気づく
種は、種は「自然農法国際研究開発センター」の通販で購入しました。何と10粒で500円! 「メニーナ」という品種です。商品説明をパット見てこれに決めました。
- 疫病に強く露地栽培に適する桃色中大玉トマト。
- 果実は80~100g、糖度は7~8度、甘さと酸味がミックスしさっぱりした味。
- 耐裂果性が強く完熟収穫できる。
- 半身萎ちょう病、萎ちょう病、サツマイモネコブ、ToMV(Tm2/+)に耐病性がある。
商品には11粒はいっていました。それをまずポットで育てます。時間差は少しありましたが、最終的に10株は苗になりました。それをプランター、ハウス、家庭菜園の畑、裏庭、と状況の違う4か所に移植です。
種を植えて芽が出てくるのが待ち遠しい。
11粒中、最初は6粒が同じ時期ぐらいに発芽。半分の発芽率かなと思っていたが、少し遅れて5粒も発芽し育つ。
一番よく育って収穫できたのは家庭菜園に移植した3株です。これだけで家族分まかなえるぐらい。勢いのよさそうな脇芽も、植えて試したが、これでも結構実はできました。
家庭菜園のトマトが一番よく育った。
実家の畑にある家庭菜園では、雨ざらしだったので、裂果するものも少なからずでした。週に一度ぐらいしか通えなかったので、タイミングを逸したものも多数です。タイミングを逸して熟しすぎたもので種採り用にしました。
まあ、ここまではよかったのですが、種採り作業を終えて改めて商品説明をみると、メニーナは交配種というではありませんか。「自然農法国際研究開発センター」の種なので固定種だとばかり思っていました。気づかずに種採りしてました。せっかく作業したので、家庭菜園に来春まきます。交配種だろうが、何回かやっていれば安定してくると誰かが言ってたような記憶がありますし。
もっと積極的な評価をする木島さんには、意味のないことをやっちまったかな、を完全に払拭してもらいました。
F1品種の形質は1代限りで、種子を採っても1代目と同じ形質の野菜を得ることはできません。これに対し、固定種(F1ではない既存種)は、種子を採るとほぼ同じ形質の野菜が次代も作れます。このため、家庭菜園で種採りする場合、固定種でないと不可能と思われがちです。市販の種子はF1品種が多いため、これから種採りすると、次の年、同じ品種の野菜とならず、形、色、早晩性などがバラバラになってしまうからです。
これは、生業とする農業では困ることですが、家庭菜園では何種類もの品種を作るよりは、1種類の種子で多様な品質の野菜が得られたほうが利用価値は高いと思われます。また、F1品種には、世界各地から収集された多様な遺伝資源が交じっていますので、それを得られることにもなります。ですから、F1品種で種採りしても問題ありません。農業で用いられる品種と家庭菜園で求められる品種は異なるのです。
トマトの種採りの仕方
熟しすぎたトマトを、買い物ビニール袋に3日程入れて置いといたら、酸っぱいにおいとともにドロドロの液状になりました。
- 水の中に入れて、もんで種を分離させ、種をとれるような状態にする。
- 灰汁取り網で種をすくう。
- 水を入れた別のボールにすくった種を入れる。
- 種をよく洗う。
- 種は水に沈むので、何回か上澄みを流してきれいにする。
- ネットに入れて種を干す。
ドロドロ液状になったトマトを水の中でよくもんで、種を分離させるようにする。
種をよく洗う。種は水に沈むので、何回か上澄みを流してきれいにする。
種が出ないような細かい目のネットに入れて乾燥させる。
乾燥したら、ビンに入れて冷蔵庫で保管。その後、保管はトマトだけでなく、いろいろなものがでてきて冷蔵庫に入りずらくなってきたので、ビンを一斗缶の中に入れて、なるべく乾燥した冷暗所のようなところに保管するようになりました。