いまだ、昨年暮れに読んだ『土を喰う日々 ーわが精進十二ヵ月ー』の影響おおいにあり、喰うの字を使っています。
小さい芋は小さいなりに
里芋は、親芋、子芋、孫芋の順に小さくなっていきます。小さい芋は、人にやるのもはばかれますので残る量も多い傾向です。たしかに皮を剥くのも面倒くさいですしね。そうでした、『土を喰う日々』の中で水上さんも言ってます。素材に優劣はない。特徴を活かしなさいと。
はい、
最近のお気に入りは、ダルマストーブでのホイル焼きです。何せ小さいので10分ちょっとでホクホクです。これだと前もって皮を剥く必要がないのもいい。
ということで、酒のおつまみとして頻出です。
これにて最近どんどん小さい芋が減っていってますが、残り物の対処法なんて言い方は失礼です、はっきり言って、酒のつまみにこの上なしです。(もちろん、つまみ以外でも)
あまりに小さい芋は人にやるのも(今現在)はばかれる。たわしで洗ってホイル焼きにするだけの簡単法のおつまみが人の知るところになれば、欲しがる人もでてくる(かも)。
ダルマストーブでお湯をわかしといても、そんなにお湯は使いません。小さい芋なら10分ちょっとでホクホク。来たるべき火鉢や囲炉裏の予行演習にもなるかも。
衣かつぎよろしく、上のほうに切れ込みを入れておくと簡単に剥けます。蒸した子芋はヌメリがあって剥くときに手がネバネバになるが、焼いたものは手もそんなにネバつきません。
ホクホク、ほんとおつまみにちょうどいいです。柚子味噌が頻出ですが、いろいろアレンジ味噌を試すのも面白い。塩をふりかけるだけでも美味。
里芋の下茹では必要か
いくらうまくても、(大きい里芋では)けんちん汁や煮物にもします。
さっそく料理開始、下茹でするか、となります。土井勝さんの『日本のおかず500選』でも里芋のところは、「調理するときは皮を除いたあと、塩でもみ、下ゆでしてぬめりをきちんと取り除くことが大切です」となっています。おおむね、ぬめりは味付けのさまたげになるので取り除くようにと言われているようです。
ところが、それに真っ向勝負をしたのが辰巳浜子さんです。『料理歳時記』の中の、里芋のところで書いています。
さといもは、皮をむいたら決して水に浸けてはいけません。最初にさっと洗って、皮をむいたら、すぐ堅く絞ったふきんで拭きあげてください。茹でたり、ぬめりを洗うのも不要です。(中略)
水で洗って、さらに茹でて、ぬめりを取ってしまってはさといもの美味しい養分がみな流れ出てしまって、カスを食べることになるのですが、こうした間違いが近頃の食べものにはたくさんあるようです。
ん~~
と悩むことも私の場合(いまのところ)必要ないです。シンプルなほうへ。
水上さんも『土を喰う日々』のけんちん汁のところで、「里芋なんかも下ゆでしない。ゆめりは出てよい。自然の野合の乱舞である」と書いています。でも、田楽をつくるところでは、「ぬめりがよくとれるまで洗い」でやっています。
食べる人の好み、何の料理、里芋の状況などに応じてやれるように進んでいけばいいのですね、了解です。