靴がカビにやられていたので、もしかして革ジャンにもとチェックしたら案の定、靴ほどではありませんでしたが、少しカビにやられていました。カビが出やすい年は、例年出ていなくても要注意です。
革ジャンのカビを除去する
流れ的には、おおむね靴の時と同じです。今回は、市販のエタノール80%のウェットティッシュを購入して作業したので、さらに楽でした。
エタノールで除菌をする
除菌には、エタノールを使います。エタノールでカビを死滅させることができます。エタノールは、重量ベースで70%、容量ベースで80%のときにもっとも除菌する力が強いと言われています。濃度が低くても高くても効果が落ちます。
公益社団法人日本食品衛生協会「カビから守る!!」によれば、エタノール濃度70%で、黒カビ、青カビ、赤カビ、は3秒以下で死滅するとなっています。
花王の研究センターによれば、濃度40~80%で、微生物は5分以内で死滅するとなっています。ちなみに、微生物とは、ウイルスと細菌と、カビやキノコを含む菌類からなります。
ともあれ、長くエタノールと接触させたほうがいいのは間違いないです。でも、エタノールは揮発性が高いので、すぐに蒸発してしまいます。仮に5分接触させようとすれば、エタノール液に付け込んでおくぐらいにしないといけません。
ただし、エタノールを使うと色落ちしたり、変形したりすることもあるので、まず、目立たないところでテストするといいでしょう。仮に色落ちなどが起こらなくても、エタノールは皮革には頻繁に使わないほうがいいかもしれません。皮革の組織を痛め劣化を早める原因にもなります。
今回は、カビが少し生えたぐらですので、該当部分のみエタノール除菌して、他の部分は、布を濡らし固く絞って拭きました。カビが生えた靴のときは消耗品なので多少色落ちしてもいいかぐらいに手軽にエタノールで除菌しましたが、革ジャンは長期的に使うので注意しました。乾いた後、保護クリームも塗るので大丈夫だろうぐらいな感じです。そのあたりは状況をみて判断ください。
ちなみに、今回使ったエタノール80%のウェットティッシュ以外でも、ノンアルコールタイプの除菌ウエットティッシュもあります。エタノールが皮革に良くないのならば、ノンアルコールと言いたいところですが、変色や変形があることもあるし、成分がエタノールほど安全ではないですし、揮発もしないので残留することがあるみたいです。なるべくならエタノール除菌が良さそうです。
カビは完全に予防は難しいでしょうから、早めに発見して、日光の紫外線&固く絞った雑巾がけぐらいで済むようにできればいいのですが。
1時間ほど日光浴&カビを風で飛ばしてしまう。まずは日光の紫外線で殺菌。
エタノールと反応して変色しないか、目立たないところでテストする。10分ほど様子を見る。これをしないと後で取り返しのつかいことになるかも。
エタノール80%のウェットティッシュでカビを拭き取る。
カビが生えていないところは、布を濡らし固く絞って拭く。
全部の部分拭き終わったら、陰干しにして、よく乾かす。
革の保護クリームを塗る
革製品の保護クリームのようなものがあれば、それを塗っておきます。わが家には、防カビ剤配合のクリームがあったのでそれを使いました。もっとも、カビにも多くの種類があります。JIS規格ではカビ13菌のうち、3~5種に対して有効性があれば、防カビ剤と謳ってもいいようです。
出来るだけ多くのカビの種類に対応していたほうがいいでしょうが、だいぶ前に買ったもので説明書もなく、そこまでは確認できませんした。革製品のクリームなので、革ジャンに生えそうなカビには効果があると思いたい。
また、防カビ剤も永久に効果があるわけではありません。防カビ剤は普通水に溶けにくく、この溶けにくい薬剤がほんの少しずつ水に溶けだすことによって防カビ効果が発揮されるといいます。なので、濡らしたり、濡れやすいところでは、防カビ剤は短期間で溶けだしてしまい効果は長続きしないようです。
クリームを布に取る。布は、いらなくなった綿のシャツなどを使う。
薄く塗り広げる。細かいところは、布切れを小さくちぎって使うなどする。
塗布した後は、柔らかい布で磨いていく。保護クリームに付属のクロスがあったので、それを使う。