防獣柵のおかげで、シカに食べられることもないタンポポは放置しておけばどんどん勢いを増して畑を占拠します。除草するだけでは芸もないので、たんぽぽコーヒーです。
タンポポは雑草として見れば手ごわいが
タンポポは、身近な薬草として昔から世界中で親しまれてきました。葉や花、茎、根の全部が食用として利用できますが、特に根の部分は漢方薬としても利用されています。乾燥させた根は「蒲公英根」といい、胃腸や肝臓病の改善に効果があるそうです。
村の中でも目にするのは、明治時代に日本に入ってきたセイヨウタンポポです。雑草としてみると、葉や花は低い位置にあって除草しにくいし、根は深いし、根元から根を搔きとっても太い根からは芽が出てくるので厄介です。他の場所から飛んでくる種もあるでしょうが、花を咲かせないようにこまめに除草していけばいつかは駆逐できるかもしれません。
せっかくなので、タンポポとうまく付き合うのも一つの方法です。12月~4月頃の葉は、クセがなくそのままサラダとして食べられます。他の時期には苦みがでるので、油を使って天ぷらなどにするのがいいようです。そして、根はたんぽぽコーヒーです。
たんぽぽコーヒーの作り方
他の健康茶と同じように、作り方の流れとすれば「採種」→「洗浄」→「乾燥」です。
タンポポの根は深いので、採種はスコップを使います。根を傷つけないようになるべく深く切り取るためです。後はよく洗って、しっかり乾燥です。
シカに食われないと安心してタンポポも勢力を拡大。たんぽぽコーヒーにするべく、6月3日に根掘りをする。
スコップを使って、1時間ほどで30本ほどの根を掘りだす。この後、茎の部分を切り落とし根だけにして、よく洗う。ざっくりと屋外の水道(があれば)を使って洗った後、屋内でより丁寧にすればスムース。
洗浄後、包丁やキッチンバサミで短く切って天日干しにする。
太い根など乾きが悪かったので、もっと細かくして干す。最初からより細かくしておくのがベター。太い根はより細かく、細い根はそれなりに、5mm〜1cm程度に刻むのが良さそうだがまだまだ長すぎるか。根がポきっと折れるぐらいまで乾燥。
鉄のフライパンで焙煎する。焙煎後、計量したら全部で80gほど。
ミルサーで飲む分だけ粉末にする。一杯に3,4gで良さそう。
長くお湯に浸して香りがなくならないようにコーヒーフィルターで入れる。浅煎りであっさり。
深煎りで濃厚。香ばしさが際立つ。今回は粉末にした後、もう一度フライパンで炒って深煎りにしてみた。すべて深煎りで良ければ、最初の焙煎で深煎りにすればいい。
今回、今一つうまくいかなかったのは、乾燥するときの刻みが大きすぎたことです。乾燥にも焙煎に時間がかかりすぎました。小さく刻んで天日干しにすること! 何回か作っていれば、自分好みに調整できそうな感じです。
食後のコーヒーの代わりになるかまでは??
– 追記 – タンポポの根を細かく刻んでみる
《2021年7月12日記》
タンポポの根を細かく刻んで再度コーヒーを作ってみました。乾燥も焙煎も時間がかなり短縮されました。のみならず、味もコーヒーにかなり近づいています。
太い根は、縦半分に切ったうえで細かく刻んだりする。
細かく刻んでいると乾燥時間も早い。