健康長寿村構想

公開日:2021年2月21日 更新日:

自分がこれまで培ってきた能力が活かせる仕事が田舎にないとすれば、周りを見渡してその状況や資産を活かしてビジネスを考えるのが有力な方法です。自営業の範囲は少しばかり逸脱しますが、今後、われわれが取り組む事業についてです。

健康長寿村構想:高齢化率日本一の南牧村にて

高齢化率日本一を前向きにとらえる

都会から田舎へ移住して自営業などで仕事をしようとする場合、仕事を移す、仕事を創る、仕事を引き継ぐ、とこのサイトでは整理しています。

田舎で自営業で稼ぐこと自体それほど簡単ではない状況です。まずは稼ぐこと先決でこれまで培ってきたもの活かすなどして稼ぎやすいところから入るのがリスクが少ないと言えます。

でも、たとえばテレワークのように田舎にいながらも、やっていることの内容は都会にいた時と同じとなると、稼ぎと割り切りつつも仕事と生活が分離してくる違和感が出てきてもおかしくはありません。

その地域を踏まえたビジネスをしたい気持ちが芽生えてくるかもしれません。自分の能力が活かせるところがないとすれば、周りを見渡してその状況や資産を活かしてビジネスを考えるのが有力な方法です。

私の住んでいる南牧村の状況はどんな感じか、思いつくところでは。

  • 高齢化率日本一である。
  • 東京から近い。
  • 山に囲まれた谷、自然が多い。
  • 開発業者も目を向けないので荒らされていない。
  • 元気な高齢者が多い。

こうした状況の中で何かできることはないか?

実は、こうした状況とYaheiさんの資産を掛け合わせて生まれたのが「ひまわり高齢者レク支援センター」です。

その理念は、「健康長寿のお手伝い」にして、高齢者へのレクリエーション、高齢者がレクチャー、介護者などのレスパイトケア・サポートを3本柱にしています。

コロナ禍において、高齢者にレクリエーションの実施が難しい中、高齢者がレクチャーの発展形としてレクチャー講師の手づくり商品の販売など手掛けるようになってきています。

さて、レクチャーをしてくださるような元気な高齢者をみつつ、健康長寿に正面から取り組もうとすれば、あと何をすればいいのか? そもそも健康長寿に必要なものは何なのか? 

  • 食べ物に気を付ける
  • 体を動かす
  • 役割を持つ、張り合いを持つ

という3つあたりではなかろうかと今のところ仮に見当をつけています。健康長寿というからには、ひまわりの活動に加えて、これらを踏まえて何かできることはないだろうか。

健康長寿村構想

前置きはこれぐらいにしておいて、自営業の範囲は少しばかり逸脱しますが、今後、われわれが取り組む事業についてです。

健康長寿の場づくりを担う事業です。

先ほど、「自分の能力が活かせるところがないとすれば、周りを見渡してその状況や資産を活かしてビジネスを考えるのが有力な方法です」としました。

南牧村についていえば、高齢化率日本一というのは状況でありますが、強烈な資産でもあります。何か大したことでなくてもすぐにメディアで取り上げられるのですから。でも、取り上げられ方は、こんな悲惨な状況でも元気に暮らしているとか、頑張っている人がいる、みたいなものです。商売につながりそうもありません。

それを例えば、日本一健康長寿の村という位置づけに変えることができれば、がぜん周りの人も興味が出てきて、その秘訣を探りたくなるでしょう。かつての、山梨県の棡原村(ゆずりはらむら)がそうであったように。

こんな食材を食べて元気になっているのか、私も食べとこうか、みたいに。ビジネス展開でもイメージできます。

もちろん、南牧村の現状をすぐには変えられないし、一朝一夕にはできませんが、でもそこを目指す。現に、元気な高齢者が多いので、その生活スタイルのエッセンスをゆっくりでも浸透させ増幅させていけれれば何とかなる気もします。

  • 食べ物に気を付ける
  • 体を動かす
  • 役割を持つ、張り合いを持つ

一番分かりやすい単純形とすれば、自分の食べるものは、畑で体を動かしながらつくって、その余剰分をお裾分けで道の駅で販売したり、時間や体力に合わせて栽培したものを販売したりして購入者にも喜ばれている、という姿です。

あるいは、自家用の食べ物はそれほど作っているわけではないが、食生活に気をつけつつ、定年のない自営業などでお客さんや周りの人のために働いて張り合いのある生活をしている、という姿です。

こうした生活スタイルが実現できるような場づくりを担う事業です。 それを担うところを仮に、なんもく健康長寿組合、とでもしておきましょうか。

  • 医食農同源の推進
  • 役割の創出

村には畑になるようなところは腐るほどあるので、せっかくの資産を活かさないのはもったいないことです。医食同源をさらにすすめて、医食農同源ができる環境にあります。食べて健康、畑で体を動かして健康です。

さらに自分で作った作物を、誰かにお裾分けして喜んでもらえたら張り合いも出るというものです。対価がつけばさらに張り合いが出る人もいるでしょう。販売できてさらに健康です。

販売については、自営業などをしている人も同様でしょう。社会からの役割の確認ということでもあります。時間と体力次第です。わが子の家族にお裾分けする役割で十分という人もいるでしょう。

さて、なんもく健康長寿組合(仮)ですが、健康長寿が実現できるような場づくりを担う事業と言ってみたところで、何をやっているのか具体的に見えないと、周りの人に眼をむけてもらい理解してもらって行動につなげてもらうことはできません。

とにかく分かりやすい所から入りたいところです。たとえばこんな感じです。

これまで健康にこられたのも、お茶をよく飲んできたこと、中でもヨモギ茶なんかをつくって飲んだりしたことが効いたのかな、と思っている高齢者がいるとします。

健康長寿組合で、調べてみるとどうもマーケットもありそう。そこで、組合は先行してヨモギ茶を栽培・販売、ある程度売れることが確かめられたら、高齢者にヨモギ栽培の役割を担ってもらいます。

役割があって健康、栽培で体を使って健康、ヨモギ茶を自分でも飲んで健康、と三拍子そろいます。

もちろん食材の選択には慎重を要しますが、話をわかりやすくするとこんな感じです。

組合=健康増幅装置です。いま残念ながら役割がなければ、健康食材そのものの提供の役割を担ってもらう。自営業などをしていて何かものづくりなどができれば、その場を作り出す。

ゆくゆくは、「健康長寿で有名な南牧村の人が食べているものか~」とか「健康長寿の人がつくった商品か~」と言われるように。でもまずは初めの一歩、 わかりやすそうな分野である健康茶や健康ジュース、健康酒から入っていこうと準備しています。

もっとも、この構想は高齢者だけが関与するものでもありません。南牧村を健康長寿村にしようとする人や、健康的な食材を栽培したい人、医食農同源などで健康(結果として長寿)でありたい人、食材の加工に長けている人など、活躍できる場もでてくるようにしたいところです。

ワタクシ自身とすれば、生活、仕事、道楽の三位一体戦略というところです。

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執筆者:有賀知道

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