移住者交流会に出る。

公開日:2020年2月16日 更新日:

移住者交流会に出る。

山村暮らし支援協議会主催の移住者交流会に出ました。この時期に毎年行われています。

移住者が案外若い

移住後3年以内の移住者15人(13世帯)が出席しました。私は正確に言うと移住者ではありませんが、移住者の家族という扱いで出ました。昨年に引き続き2回目のです。

村内の料理屋さんの座敷を借り切って行われました。山村暮らし支援協議会の会長さんは村内で菓子処を営んでいます。事務局は村に置かれています。会長のあいさつで始まり、途中、全員の自己紹介もありますが、ほとんどの時間は好きなように歓談するスタイルです。協議会の関係者も11人いたので、けっこう賑やかな会になりました。

移住者15人の平均年齢にすると、おそらく40歳ぐらいだろうと思います。案外若く、世帯数が少ないのは、「地域おこし協力隊」の現役四人とOB一人が含まれているからでしょう。定年後に移住されたのは、一人だけでした。南牧村の移住者に占める 「地域おこし協力隊」 には存在感があります。

地域おこし協力隊の存在

地域おこし協力隊は2009年に制度化されました。現在、全国に5500人、例えば群馬県内では県庁所在地の前橋から南牧村のようなところまで22市町村、約80人の隊員が活動しているようです(2020年2月現在)。

都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を移動し、生活の拠点を移した者を、地方自治体が「地域おこし協力隊」として委嘱します。隊員は一定期間、地域に居住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこしの支援や、農林水産業への従事、住民の生活支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図ります。活動期間はおおむね1年~3年以下というものです。

総務省の『令和元年度 地域おこし協力隊の定住状況等に係る調査結果』(令和2年1月17日)によりますと、制度が始まった2009年度から18年度に群馬県内で活動した元隊員の定住率は、51.7%でした。元隊員は89人で、このうち46人が任期終了後も赴任先か近隣の市町村に定住しています。

ただ全国的には、定住率は62.8%(4848人中3045人)になっています。静岡の83.3%(48人中40人)がトップで、東京80.0%(10人中8人)、山口79.2%(48人中38人)と続き、秋田の46.3%(67人中31人)が最も低かったそうです。

ちなみに、南牧村には元隊員が4人いて定住率は100%です(2020年2月現在)。

定住者2464人の動向調査では、888人(36.0%)が起業しています。業種は古民家カフェ、農家レストランといった飲食業のほか、デザイナーやカメラマンなどの美術関係、宿泊業が多いようです。

土地柄と合うかどうか

最大3年が期限なので、この地域への定住・定着を図るために何をするのか、在任中から考えておかなければなりません。移住者交流会に出席した、OBの人も飲食の分野で起業しています。ほかの3人の元隊員の人も農業などをしています。

地域おこし協力隊の人をうらやましいと思うのは、村の中の状況を見て回れることです。どこにでも顔を出して話が聞ける。どんなキーパーソンにも話が聞ける。はっきり言って、生まれ育った私よりも詳しいと思います。生まれ育ったものはわかったような顔をしていますが、まったく知っていません。村を俯瞰的にも見ていません。

私見では、定住するための移住地の候補で「地域おこし協力隊」をするのは、現在もっとも念入りな現地調査になると思っています。なんといっても土地柄がわかります。

自然環境や周りの施設、物件、いくら入念に調べ条件を揃えっていったとしても、土地柄が合わなければ、快適な田舎暮らしは望むべくもありません。土地柄は最も探りにくい難問です。住むだけでなく、どんな人がいるのか、村の中の状況を見て回れるなんてことは普通できません。そして、起業を考えるにしても、そのための現地調査になります。

そして、本当に定住するときには知り合いも多くできています。スムースに田舎暮らしに入っていくにはうってつけです。

話の内容は、どのようなことをしているのか

さて交流会ですが、歓談の内容は、「どんなことをしているのか、していこうとしているのか」で熱を帯び、「どのようにして生計を立てているのか、立てていこうとしているのか」で熱が少し冷める感じだったでしょうか(私の周りだけかもしれませんが)。

移住者同士なら、同じ土壌でものを見ているので、喜びも不安も通じ合うものがある感じはします。

でも違う土壌からツッコまれると反応はちょっと違っていたのが微笑ましいところです。南牧村出身の県職員で、協議会関係者として出席した人から妻は質問攻めにあったようです。「何をしているのか」「それだけで食べていけるのか」みたいな。

妻は、ここより遥かかなたの都会育ちなので、ズケズケこられるのにまだ慣れていないので、「や~ね~、細かく聞いてくるのよ!」と、交流会後にお門違いの私にクレームです。

限界集落で、どのように生計をたてているのか、外部の人から見て最も関心があることには違いありません。

移住者交流会に出る。

歓談に夢中になり、交流会の雰囲気がわかる写真を撮り忘れた! 写真は、前菜の写真を妻が撮ったものしかない。料理は次々に出てきて堪能しましたが。

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執筆者:有賀知道

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