ジャガイモの収穫した後、その場所にネギを植えようとは思っていました。ネギの用意はその時に考えればいいと思ってましたが、ネギの苗をもらったので、畑の空いたスペースに昨日植えてきました。
ネギは何科?
ネギには、土の中を消毒する効果があるそうです。『自給自足の自然菜園12カ月』には、根に付く共生菌は抗生物質を出して病虫害を軽減してくれるとあります。さらに、未熟な有機物を分解しながら育つうえ、土の生き物を活性化するとも説明し、ネギは菜園でぜひ取り入れたい野菜だと言っています。
ジャガイモなどナス科の野菜は連作を嫌います。でも、ネギとセットで交互に育てれば、毎年同じ畝で連作も可能と同書にあります。連作障害は、同じ科の野菜を同じところで繰り返しつくり続けることによって生育不良となり、収量が落ちてしまう障害のことです。 同じ作物をつくり続けると、土の成分や土壌生物のバランスが崩れることによって起こるようです。同じ作物は土から吸収する栄養素も同じですし、その作物を好む菌や病害虫も同じだからです。ネギはそれを防いでくれる。
という次第で、ジャガイモの後作にネギを使おうと思っていました。 ネギの手配は、ジャガイモの収穫のときに考えればいいと思っていましたが、知り合いから苗を70本ほどいただいたので、それを植えることにしました。
50本ほどは畑で使いました。まだ余っていたので、プランターでも空いているスペースにネギを植えてみました。『家庭菜園でできる自然農法』という本を参考にしてです。トマト・プランのところで説明しています。
自然界ではいろいろな植物が混在して生きている。プランターでも同じように、多種類の野菜を混植させたほうがお互い助け合い、うまく生長する。たとえば生育を助けるアブラナ科、病気を防ぐヒガンバナ科、窒素を取り組むマメ科などを混植する。
として、トマト(ナス科)をメインにして、コマツナ(アブラナ科)、イタリアンパセリ(セリ科)、ネギ(ヒガンバナ科)、トラマメ(マメ科)の混植例を示しています。
そうか、ネギはヒガンバナ科だったのか! ヒガンバナ科は病気を防いでくるのか、いいことを知りました。
ん? 他の本では、ネギはユリ科と書いてある、あれ? ネギ科と書いてあるものある。
どうも、分類法によって違うみたいです。形態に基づいた古典的な分類法(新エングラー体系、クロンキスト体系)ではユリ科に分類されています。
ところが、近年になってDNA分析により系統を推定し類縁関係を調べることが可能になってきました。それを取り入れたAPG分類体系が代表的なものです。1998年に最初に発表され、その後2003年(APG第2版)、2009年(APG第3版)および2016年(APG第4版)と改定されています。第2版まではネギはネギ科とされていましたが、第3版ではヒガンバナ科の下のネギ亜科という位置付けになりました。
APG分類体系によって、それまでのユリ科は、分類が大きく変わったグループの一つです。APG分類体系は世界で広く受け入れられていると『はじめての植物学』にあります。
ともあれ、どこに分類されようが、ネギがコンパニオンプランツとして、非常に有効な作物であることは間違いありません。でも万能でもありません。混植に向かないものも一部あります。マメ科と、結球をつくるキャベツやレタス・白菜、あとダイコンは相性が良くないようです。
ネギの苗を植える
栽培計画では、ネギをこの時期に植えるようにはなっていなかったので、場所を確保してありませんでした。畝間を広くとってあったので、オクラの横と、カボチャの横のところの側に一列で植えました。
ネギは土寄せするというのが一般的ですが、『自然農の野菜づくり』で、土寄せはあまりしないとあったので、それを真似てみました。土寄せしないかわりに、少し深く掘って植えます。「まわりの草と一緒に上手に育てることができれば、土寄せと同じような役割を草が果たしてくれます」とあります。
最初小さいスコップで深く掘ろうとしましたが、うまく掘れなかったので、ねじり鎌でバシバシ掘りました。案外、ねじり鎌いい働きをします。
ねじり鎌で植え付けるとろの草を刈って、土を露出させる。
ねじり鎌は土を深く掘るためにもいい働きをする。20cmほどの間隔で植える。
植え付けた後は、土をもどし、土と種が密着するように、手で押さえ、草を上から覆っておく。
ここでネギを育てておいて、ジャガイモの収穫が終わったら、そこにネギを植え替えます。
全部、苗は使えなかったので、次にどこかに植え付けるまで、水に浸しておく。
今回ネギの苗をもらう前に、すでにプランターには、シソと一緒にネギを植えていました。少し大きくなったら、根元の部分を残して収穫して食べて、またそこから生やすというやり方で恩恵にあずかっていました。ネギの蘇生力おそるべしです。今回余った苗は、キュウリ、明日葉、トマトのプランターの空いたスペースにも植えておきました。これで、食べる回数も増やせます。